中国針灸「精誠堂(せいせいどう)」【千歳烏山 本院】東京都世田谷区南烏山5-9-2 【飯田橋針灸マッサージ治療院】東京都千代田区富士見2-2-3 ドーム飯田橋1F
昼と夜、男性と女性といったように、自然界は常に相対する二つの要素から成り立っているとする思想です。あらゆるものは陰陽いずれかの要素に分類されて捉えられます。これら二つの要素は互いに敵対するようなものではなく、互いが互いを成り立たせ、一方が他方を存在せしめているような関係と言えます。そのため相対する一方があって初めて他方が存在します。"陰"もしくは"陽"のどちらか一方だけで存在するということはありません。相対する相手が存在して初めて"陰"または"陽"のいずれかに分類されます。そのため、あるものが"陰"もしくは"陽"のいずれに分類されるかは、何を相対する対象とするかによって変化することもあります。
例えは針灸医学では、五臓六腑の五臓(肝・心・脾・肺・腎)は"陰"、六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)は"陽"とされます。五臓の内の"心肺"は"腑"に対しては"陰"ですが、同じ"臓"どうしの関係の中では、横隔膜の下にある"肝脾腎"に対して、横隔膜より上にある"陽臓"となります。同じ陽蔵である"心"と"肺"も互いの関係の中では"心"が"陽"、"肺"が"陰"となります。
このように"陰陽"は絶対的な二分類概念ではなく、日月昼夜のように刻々と流動変化する中での相対的な関係、必ず一方があって他方が存在するというバランス関係を表した思想と言えます。
「五行」とは「木・火・土・金・水」の五つの要素のことで、自然界のあらゆるものをこの5つの要素の下に分類してその関係性を捉えようとする考え方です。
方位で言えば「東、南、中央、西、北」が、季節では「春、夏、長夏、秋、冬」が、色で言えば「青、赤、黄、白、黒」が、各々「木・火・土・金・水」に配分されます。
人体で言えば「肝、心、脾、肺、腎」の五臓が「木・火・土・金・水」に配分されます。
五行 |
木 |
火 |
土 |
金 |
水 |
性情 |
曲直 |
炎上 |
稼穡 |
従革 |
潤下 |
五臓 |
肝 |
心 |
脾 |
肺 |
腎 |
五腑 |
胆 |
小腸 |
胃 |
大腸 |
膀胱 |
五官 |
目 |
舌 |
口 |
鼻 |
耳 |
五主 |
筋 |
血脈 |
肌肉 |
皮毛 |
骨髄 |
五神 |
魂 |
神 |
意 |
魄 |
志 |
五液 |
涙 |
汗 |
涎 |
涕 |
唾 |
五華 |
爪 |
面色 |
唇 |
毛 |
髪 |
脈状 |
弘 |
鉤 |
|
浮 |
営 |
五色 |
青 |
赤 |
黄 |
白 |
黒 |
五方 |
東 |
南 |
中央 |
西 |
北 |
五気 |
風 |
熱 |
湿 |
燥 |
寒 |
五季 |
春 |
夏 |
長夏(土用) |
秋 |
冬 |
五能(化) |
生 |
長 |
化 |
収 |
蔵 |
時間 |
平坦 |
日中 |
日西 |
日入 |
夜半 |
五味 |
酸 |
苦 |
甘 |
辛 |
鹹 |
五臭 |
臊(あぶらくさい) |
焦(こげくさい) |
香(かんばしい) |
腥(なまくさい) |
腐(くされくさい) |
五志 |
怒(憂) |
喜 |
思(畏) |
憂(悲) |
恐 |
五労 |
久行傷筋 |
久視傷血 |
久坐傷肉 |
久臥傷気 |
久立傷骨 |
「木、火、土、金、水」の五行は、各々「曲直、炎上、稼穡(かしょく)、従革、潤下」といった性質を表しています。したがって表(※五行の色体表)の様に五行に配分された各ことがらは、各々配分された五行の性質を有していると考えられます。
五行各々の間には主に「相生」、「相克」という関係があります。「相生関係」は互いに生じて行く関係で、各々が"母子"関係となります(※参考図)。一方「相克関係」は互いに抑制し合う関係のものを言います。
これらの関係の下、五行各々は循環、抑制のバランスをとっています。
精誠堂 飯田橋 針灸マッサージ治療院 院長 藤本 博和
賀偉総院長が施術を行う本格中国針灸の専門治療院
賀偉総院長が施術を行う本格中国針灸の専門治療院
針灸、マッサージ、中国整体を併設