中国針灸「精誠堂(せいせいどう)」【千歳烏山 本院】東京都世田谷区南烏山5-9-2 【飯田橋針灸マッサージ治療院】東京都千代田区富士見2-2-3 ドーム飯田橋1F
頭部は、"諸陽の会"、"清陽の府"などと呼ばれ、清らかな気、とりわけ清らかな陽気が集まる場所とされています。呼吸や食事から摂り入れられた気血、とりわけ清らかな陽気が、五臓六腑の働きで上昇して頭部に届くことで、頭部はその働きを十分に働かせることが出来ます。
ところがこの気血、清陽が十分に頭部に届かないと、頭部を十分に栄養することができず、ひとつの症状として頭痛やめまいが生じ得ることになります。過労や睡眠不足でエネルギー(気血)を消耗し過ぎていたり、胃腸が弱っていて食事から十分な気血が作れていないなどといったことが原因として考えられます。女性であれば生理前の気血の停滞や生理中の出血も頭部への気血の供給不足の要因となります。生理周期にあわせて生じる頭痛は生理の状態も一緒に診て行くことになります。
また清陽の不足ではなく、清陽以外の不要なものが頭部に上衝する場合にも同様に頭痛やめまいを引き起こします。例えば強烈なストレスやイライラなどがあると、体内で気が鬱滞し、やがて熱を持って上衝します。"怒髪天を衝く"とまではいかないにしろ、鬱滞した気が頭部にまで衝き上がると頭痛やめまいを引き起こします。暴飲暴食や飲食の不摂生は体内に余分な湿気を溜め込み、やがて熱を持った"痰湿"を生じます。これが清陽の上昇を妨げたり、あるいは痰湿そのものが頭部へ上ると、やはり頭痛などの症状を引き起こし得ます。
また、こうした身体内部で生じる要因のみでなく、寒さに当たって冷えたり風に当たったりすることも、経絡中の気血の流れを阻害して頭痛やめまいを引き起こす要因となることがあります。川の流れが寒さで凍ったり、風で水面が乱されているのと同じですね。あまり頭痛を経験したことに無い人が急に発症したような場合には、こうした"寒邪"や"風邪"といった外部の"邪気"の侵襲が考えられるかもしれません。ただ、こうした邪気が身体に影響してしまうのは、外部の邪気の侵入をゆるしてしまう身体の虚弱(防御機能の低下)がそのベースにあると考えます。
頭部を栄養する気血が十分に作られているか?それが十分に頭部に運ばれているか?気血が頭部に運ばれるルートは阻害されていないか?余分なものの鬱滞が頭部に影響してはいないか?身体外部の邪気の侵入をゆるしていないか?・・・などなど。症状は頭部にありますが、症状の発症はあくまで心身全体のバランスの中で生じます。
賀偉総院長が施術を行う本格中国針灸の専門治療院
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針灸、マッサージ、中国整体を併設