中国針灸「精誠堂(せいせいどう)」【千歳烏山 本院】東京都世田谷区南烏山5-9-2 【飯田橋針灸マッサージ治療院】東京都千代田区富士見2-2-3 ドーム飯田橋1F
『風邪には葛根湯』
・・・というのは、漢方や東洋医学に詳しくない人でも聞いたことのあるフレーズではないでしょうか?
風邪(かぜ)の引き始めに"汗"を出して、汗と共に"風邪(ふうじゃ)"を追い出してしまおう、という漢方薬です。
日本ではあまりイメージが無いかも知れませんが、中国では針灸治療も風邪(かぜ)の治療に有効な治療法の一つとして用いられます。
背中や首の後ろ辺りには『風門』や『風池』と言った『風』の字のついたツボがありますが、文字通り「風が出入りするところ」(=風の門)、「風が溜まるところ」(=風の池)、という意味のツボです。
風邪(かぜ)のひき始めに背筋にゾクゾクっと寒気を感じるのは、外からやって来た〝風邪〟(ここでは"ふうじゃ"と読みます)が体に侵入してきた証なのです。
以前、『耳鳴り』の話の中でも『風』の話をしましたが、それは身体の内側で生じる『内風』と言われるものです。
ここで出てきたのは身体の外部からやってくる『外邪』の『風』です。外邪には『風、寒、暑、湿、燥、熱』などがあり、通常自然界に存在しているものです。
ところが、これが身体に悪影響を及ぼした場合、それは人体にとって『邪』となります。
"風邪(かぜ)"の場合、原因となるのは『寒邪』が『風邪』に乗ってやって来た『風寒邪』が多いでしょう。
元気が満ちている時には何の問題もなく撥ね返せるのですが、抵抗力が落ちているとその侵入を許してしまい、自力で追い出すことが出来なくなります。
そうした時、『風』の字のついたツボに針やお灸をすることが有効となってきます。
また、中国では指先のツボに針を刺してプツッと少量の血を出すやり方もあります。
冒頭で風邪のひき始めに発汗を促す漢方薬の話をしましたが、"汗"は"透明な血液"とも言われ、針灸医学では所定の経絡・ツボから血を出すことは、"発汗"と同じ作用があると考えるのです。
何かの事情でお薬が使えないような状況でも、このように針灸で対応できる場合があります。
風邪に限らず、何か辛い症状があるにも関わらず、諸事情でお薬を用いることが出来ない方などは、一度針灸治療の門を叩いてみると良いかもしれません。
(※日中友好新聞2017年1月5日号・第2404号に掲載のコラム《針灸治療の勧め④》「風邪(かぜ)にも効く針灸治療」を加筆訂正)
賀偉総院長が施術を行う本格中国針灸の専門治療院
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針灸、マッサージ、中国整体を併設