中国針灸「精誠堂(せいせいどう)」【千歳烏山 本院】東京都世田谷区南烏山5-9-2 【飯田橋針灸マッサージ治療院】東京都千代田区富士見2-2-3 ドーム飯田橋1F
針灸医学(東洋医学)には「治未病」という言葉があります。
読んで字の如く「未だ病ならざるを治す」、つまり、"まだはっきりと病気としては表れていないものを治す"、という意味です。
中国の《千金要方》という医学古典の中に、医者を上・中・下の三つに分けて述べている部分があります。
そこでは、
既に発病している病を治すのは「下の医者」、
今まさに発症しようとしている病を治すのが「中の医者」であると言っています。
そして「治未病」つまり「未だ病ならざるを治す」のが「上の医者」だと言っています。
病の兆候を捉え、それがまだ発病しない段階で治したり、更には病になり得る健康状態の乱れ・崩れを前もって整えることが出来る、それが優れた医者だという訳です。
「いかに早く発病の芽を見つけ、摘むことが出来るか?」それが医者の技量ということになります。
この「治未病」という考え方は、現代風に言えば「予防医学」ということだと思います。
ここで先ほど紹介した「上・中・下の医者」の話を「患者さん」に置き換えて考えてみるとどうでしょう?
「上の患者さん」、「中の患者さん」、「下の患者さん」...と、患者さんを「上・中・下」に分けるなど何と失礼な!! ......とお叱りを受けそうですが、いえいいえい、そういうことを言おうとしているのではありません。ぜひこのままお読み進み下さい。
「既に発病している病を治す医者」と「未病を治す」医者。
この観点を患者さんの側に置き換えて考えてみると、
「ハッキリと発病してからやっと治療に行く患者さん」と、
「前もって健康管理を行い、病気にならないように気を付けている患者さん」ということが言えるのではないでしょうか?
大抵の方は前者のように辛い症状が表れてはじめて病院や治療に行くというのが実際ではないかと思います。
それには、
忙しくてなかなか病院などに行く時間がない、
これくらいの状態で診察や治療などにいくのは恥ずかしいのではないか、
ただの疲れだろう、気のせいだろう、休めば治るだろう、
...などといった様々な理由があると思います。
しかし、「治未病」の観点から言うと、
病気がはっきりと表れてからではなく、「少しおかしいぞ」と思った段階で早めに診察や治療を受けるのが良いということになります。(それで何ともなければ何ともないで安心です)
そして最も良い方法は、
発病につながるような健康状態の乱れを前もって整えることである、ということになります。
この患者さんサイドの「治未病」、
本来は患者さん自身で行えると最も良いと考えています。
基本的には、
規則正しい生活、
バランスの良い食事と、
適度な運動と、
十分な休息、これだけです。
加えて自らの身体の状況に関心を持ち、不調を敏感に感じ取ることができるとより良いと思います(あまり気にし過ぎるのも良くありませんが)。
しかし、いくら気を付けていても、24時間365日世の中が動いていて、便利な反面いつでもどこでも仕事ができてしまったり、仕事の連絡がきてしまうような世の中、
こうした現代のストレス社会の中では自身の工夫だけでは気を付け切れない部分があるのも確かです。
ストレスによる気の滞りを取り除いたり、血行を良くしたり、臓腑のバランスを整えたりと、針灸医学は、これまで紹介してきたような現代医学とは少し異なる視点で身体を診ることにより、予防や健康の維持・管理、体質改善にも有効な方法です。
患者さんご自身の"治未病"対策だけでは健康維持ができなくなりそうな時は、早めのケアが発病、悪化の防止につながります。
賀偉総院長が施術を行う本格中国針灸の専門治療院
賀偉総院長が施術を行う本格中国針灸の専門治療院
針灸、マッサージ、中国整体を併設