秋冬の過ごし方

　霜月も半分を過ぎ、紅葉がすっかり色づき、朝晩の温暖の差が激しくなり、自然界は「秋収冬蔵」の時期に入ってきています。
　つまり、収穫の秋を経て蓄えの冬が来るというメカニズムに則り、人間も日が短くなるのに合わせて早めに寝るなり、節度のある心の持ち方をすべきだ言われています。
　（興味のある方は、『黄帝内経・素問』の「四気調神大論篇」をご参照ください。）
　この美しい巡りの中、パソコンや携帯に向き合うことが多い現代人の私たちは、自然の変化に鈍くなり、この律動に合わせて生活リズムを調整するのは、難しくなっています。
　まして忙しい年末の足音も近づいてきているし、多くの方がそんな悠長なことを言う場合じゃないと思われるかもしれません。
　でも、せっかくの年末年始を風邪などで寝込みたくないなら、今から冬の間、次のように少し心がけていただければ、大分楽に過ごせるかと思います。

• 日差し（陽）が短くなり、少し早め（なるべく夜11時まで）に寝るようにしましょう。
• 空気が乾燥するので、少しこまめに水分（白湯がベスト）を摂取するようにしましょう。
• 食事は、塩分や燥熱を引き起こす食べ物（唐辛子、チョコレート、フライもの、ドリアン等）の過度摂取を控えましょう。
• 室内外の温度差を適宜に保ち、時々窓を開け、換気しましょう。
• 腎の気（生命力の源）を補うには、黒い色の食品（黒米、黒豆、黒ゴマ、黒い木耳、海苔、烏骨鶏など）を意識して取ると良いでしょう。
• 散歩、ヨガ、ラジオ体操など軽い運動で身心ともに健やかになりましょう。
• 中国の伝統導引術（古代の体操）の八段錦は室内でも手軽にでき、経絡の流れを良くすることが出来るので、やってみましょう。